沖縄県にて自家発30%負荷試験を実施。

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2022年8月30日

沖縄県での消防法での自家発電機30%負荷試験への取り組みが進み、各消防署の予防課での確認も厳しくなっているようです。
これらを受け、沖縄県内の消防点検業者様やビル管理会社様からのご相談も増えてきました。

台風の影響が多い沖縄県内では自家発電機の稼働数は多く、メンテナンス状況が良い発電機が多い印象です。

介護施設や病院施設ではコンプライアンス厳守は当然ながら、沖縄県内の施設様ではメンテナンスや法令点検に対する意識が高い印象も受けます。

今回は、そんな沖縄県の介護施設にて自家発電機の30%負荷試験(負荷運転点検)の実施例をご紹介いたします。

写真:負荷試験の様子

負荷試験前には直近での不具合が出ていないか、信号線の連動はあるか等、細かくお打合せさせて頂き、点検に入っています。

これらを怠るとエレベーターが止まってしまったり、受信機が鳴ってしまったり、セキュリティ会社に連絡が入ってしまうなどのトラブルになりかねません。

点検業者の中にはこれらを怠る業者もいるそうなので、依頼先の選定には注意が必要です。

 

続いて、各部品をチェックしていきます。

今回は、始動用蓄電池がメーカー推奨交換時期目安を過ぎていることが確認できました。

また、ファンベルトが5cm程度の緩みがあることがわかりました。これは、発電機の裏側(ボルト留め)を開けての確認が必要だったため、電気主任技術者の月次点検でも気付きにくい箇所だったろう思います。

写真:ファンベルトの緩み

施設担当者様に危険性や注意点などを伝えた上で、負荷試験機を接続し、発電機を始動します。今回は運転中のファンベルトの状態を注視しながらの点検となりました。

10%、20%、30%とと徐々に負荷を掛けていき、各計器の数値をチェック。
負荷をかけて運転することで初めて不具合が発覚することがあります。5〜10分ごとに各計器やエンジン音などの変化にも注意しながら30%負荷で30分の連続運転を行います。

【重要】消防署提出用として最低限必要な数値しか測定せず、そもそもの性能点検の必要性を理解できていなく30%負荷の状態で1回の数値しか確認せず、連続運転での細かな数値の変化を確認しない点検業者が多い現状があります。
こういった業者へ依頼しトラブルになっているケースもよく聞いていますので、依頼先の選定の参考としていただきたいです。

写真:排煙の様子(カーボンの燃焼排出)

この点検で大切なのは、発電機の排気温度を上昇させ、シリンダーに溜まった堆積カーボンを排出する事です。この堆積カーボンは発電機の不具合原因の一つです。

このカーボンの堆積は月次点検などの無負荷運転を繰り返すことが要因とも言われています。
総務省消防庁でも点検要領通達として、カーボンの燃焼排出を推奨しています。

 

沖縄県は塩害の影響で、電気設備が不具合きたす事が多いと言われています。

また、台風の多くメンテナンスの必要性については意識が高いとは言え、法令で定められた点検を実施していないとなれば、大きな災害時に2次災害にて人命に関わることがあれば、罰則など施設運営者を守ってくれません。

もちろんの事、施設運営者も設備担当者も法令については知識を付けておく事が緊急時に大切だと思われます。

 

弊社では、沖縄県内の全ての対象施設で、非常用自家発電機30%負荷試験が行えるよう、実施しやすい環境作り尽力していく所存でございます。

 

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